英語教材「読み書きが苦手な子どものための英単語指導ワーク」
- #鈴木英太
ディスレクシア研究に基づいた指導法
一音一文字のひらがな・カタカナと違い、アルファベットは場合によって色々な発音になるため、読み書きに困難のある子どもの学びは一層難しくなります。
本教材はディスレクシア研究に基づいた指導法で英単語の学習を進めていく内容になっています。指導に直接使用するワーク教材とともに、読み書きが苦手な子どもへの指導や支援の考え方やポイント、具体的な指導法が記されています。子どもたちだけでなく、指導する教師にとっても多くの学びを得ることができる内容です。
実際に教材を使用した感想
本教材は集団指導ではなく、個別指導を想定して作成されていると感じます。ただ、指導や支援の考え方は集団指導においても活用できるものが多いので、集団指導における授業改善のための材料としてもとても有用だと感じました。
本教材を通級による指導、個別相談で使用しました。系統性のある内容で、うまく活用すれば確実に効果があります。難しいところは、指導者が発音して子どもが聞き取った音や単語を書くワークがあるため、指導者に正しい発音が求められるという点でしょうか。英語を専門としていない人の場合に少し戸惑いを覚えるかもしれません。でも大丈夫。発音アプリを使ったり、子どもと一緒に考えながら進めていったりするなど「やりとり」の材料としてしまえば楽しく学ぶ材料へと変換することができます。
指導者や支援者が気をつけるべきこと
いわゆる「トレーニング」に取り組むことには良し悪しがあります。私たち指導者や支援者は「できない」から「できる」にすることに喜びを覚えるものです。一方、「できない」から「できる」になるためには、子どもたちに大きな負荷がかかります。こちらの熱心さが仇となり自己肯定感を下げる(知識や技能は上がってもむしろマイナスな)取組になる危険性があります。教材の活用は、「子どもの主体性」が前提にあることを私たちは常に意識する必要があります。「できる」「わかる」楽しさを子どもたちと共有する材料として本教材を活用してみてください。
本教材を「立ち読み」できる明治図書の公式サイト
https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-152012-0
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