ギフテッドの子どもたちに関する基礎知識⑥ 〜発達障害とギフテッド③〜

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  • #ギフテッドの子どもたちに関する基礎知識
  • #伊藤駿

はじめに

基礎知識④では、ギフテッドと発達障害の関係についてお話ししました。その両者が併存するのはあり得ることであると同時に、誤診を引き起こしやすいということもあります。そこで今回は、ギフテッドと発達障害の違いについて、お話ししていきたいと思います。ただし、重ねてになりますがこの両者は決して区分できるものではなく、併存しうるものです。相反するものでもありません。いくつかの記事に分けて事例をご紹介していきたいと思います。

授業から飛び出してしまうBさん

前回に引き続き、授業から飛び出してしまうという行為の背景を考えていきたいと思います。例えば、校庭の様子が気になってしまい飛び出してしまっているという場合、教科書の内容がうまく理解できず授業の意味が分からず飛び出してしまっている場合、授業の内容が自分の関心と合わず飛び出してしまっているという場合も考えられるかもしれません。またそれらの重複というケースも考えられるでしょう。
例えば、3つめの「授業の内容が自分の関心と合わず飛び出してしまっている」という場合のうち、授業の内容が簡単すぎて退屈で飛び出してしまうという場合だとギフテッドの可能性を考えるでしょうし、子ども自身の関心の偏りが大きい場合はASDの場合も検討されうると思います。そのほかにも、授業に限らず飛び出してしまっている場合は、ADHDの可能性も検討されると思います。また重ねてになりますが、これらが重複するという可能性も否定できません。

おわりに

今回の事例は、佐藤駿一(2023)「医療現場で出会うギフテッドの子ども」杉田克生編集『神経発達症児童への包括的治療教育プログラムガイドブック(補)ギフティッド児支援 第4版』pp.119-123を参考にしつつ、本人が特定されない形で筆者が相談にのった事例を改変し、紹介しました。

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この記事を書いた人

伊藤駿

京都教育大学総合教育臨床センター講師(学びサポート室担当)