キャリア発達を「性」の視点から支援する① ~はたらくと「性」の関係性~

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  • #キャリア発達を「性」の視点から支援する
  • #門下祐子

筆者は、2023年3月に『シンプル性教育 いっしょに話そう!くらす・はたらくに活かす「性」のこと』(一般社団法人スローコミュニケーション)を出版しました。おかげさまで1年で重版となり、全国の学校や福祉事業所、家庭などでご活用いただいています。手にとってくださった方、本当にありがとうございます。

タイトルを見て、「『くらす』はわかるけど、『はたらく』と『性』は関係があるの?」と思われた方がいるかもしれません。
実はとてもつながりがあるのです。

「はたらく」とは、一般的に、「生きていくために、仕事をして、お金を稼ぐこと」といったイメージをもつ人が多いでしょう。
もちろん、その目的や意味するものはさまざまであり、自立する/家族を養うために「はたらく」人もいれば、「はたらく」ことそのものにやりがいを感じている人、お金はもらわなくとも誰かを支えるために「はたらく」人、地域や社会貢献のために「はたらく」人もいるでしょう。

こう書いてみると「はたらく」中で、いろんな人とかかわりをもったり、交流を深めたりする機会があることが想像できます。
そこで、友人ができたり、時に恋愛関係が生まれることもあるかもしれません。
SNSで職場の人や関係者と連絡を取り合うこともあるでしょう。
もしかすると、「はたらく」毎日の中で、親と暮らしたり、一人暮らしをする人だけでなく、パートナーと生活したり、家族をつくる人もいるかもしれません。

また、より安定して「はたらく」ために、生理や更年期障害など広く自分や同僚の体調や、産休・育休、家庭と仕事のバランス等について理解することも大切ですよね。
このように、人間関係、体調管理、休みの日の過ごし方、パートナーや家族とのかかわりは、「性」に関することだと言えます。

つまり、「はたらく」と「性」は密接にかかわるのです。

まずは、あなた自身のキャリア発達について「性」の視点から捉えなおすところからはじめてみませんか?
(キャリア発達を「性」の視点から支援する②に続く)

筆者紹介
門下祐子(京都教育大学 総合教育臨床センター 学びサポート室)
特別支援学校の元教諭で、現場で課題意識が芽生え研究の道に入る。著書に「シンプル性教育 いっしょに話そう!くらす・はたらくに活かす「性」のこと」(一般社団法人スローコミュニケーション)。

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